2014/08/25(Mon) 20:50 No.805
Re: コウモリソウ属のゴール 続き 投稿者:Nabita
葉の角は裏側にも突き出しており、むしろ裏面の角の方が長いです。
寄主植物:
撮影年月日:年月日/
2014/08/25(Mon) 20:51 No.806
Re: コウモリソウ属のゴール 続き 投稿者:Nabita
まず、蕾のゴールと思しきに切り込むと球形の幼虫室に若いタマバエ幼虫がいました。外側の小さな蕾は1蕾1幼虫でしたが、内側のやや発育していた蕾では複数の幼虫室が含まれていました。中央の一番育った蕾には6幼虫室がありましたが、幼虫がまだ小さく、細心の注意で解剖したわけではないので、うち2室の幼虫は行方不明でした。
寄主植物:
撮影年月日:年月日/
2014/08/25(Mon) 20:54 No.807
Re: コウモリソウ属のゴール 続き 投稿者:Nabita
葉の角は以前にに紹介したナワシロイチゴメナガツボフシを思わせるものでした。葉身の上下にゴールが伸びており、いずれも中空でしたが、上下の角の間は葉面で塞がれているようで、この点ではナワシロイチゴのものと異なっていました。葉裏側に伸びた角の途中にタマバエの幼虫がいました。角の長さは葉裏側の分で、8mm程度でした。写真は葉の角を切り取ったもので、折れた部分から左側が葉裏側、右側が葉表側です。
寄主植物:
撮影年月日:年月日/
2014/08/25(Mon) 20:55 No.808
Re: コウモリソウ属のゴール 続き 投稿者:Nabita
茎の角もナワシロイチゴメナガツボフシ同様に、角状のゴールが束になったもので、最初の写真の左下ゴールの内部には3本のトンネルがありました。葉のゴール同様に、タマバエの幼虫はトンネルの途中にいて、ナワシロイチゴのもののように端(底)にはいませんでした。葉と茎の角の形成者は同じでしょうが、蕾の方は少し微妙です。とはいえ、この日はオオカニコウモリをこの個体以外にもまぁまぁ見たのに、タマバエのゴールがあったのは他にはなかったので、幼虫の色がちょっと違うように感じるのも生育段階の違いかもしれませんし、状況証拠的には同じ形成者のもののような気がします。(オオカニコウモリの別のゴールは下の記事の最後で触れています)
寄主植物:
撮影年月日:年月日/
2014/08/26(Tue) 17:00 No.813
Re: コウモリソウ属のゴール 続き 投稿者:湯川淳一
Nabita 様:このゴールは、虫えい図鑑 D-097 のモミジガサハトガリコブフシと似ているような気がします。Cacalia 属には、この他に、テバコモミジガサにも同じようがゴールが形成されます。出来る部位によって、多少とも形状が異なるかも知れません。千葉県、東京都、徳島県、愛媛県、福岡県、鹿児島県などの山地で見つかっています。
2014/08/26(Tue) 22:00 No.818
Re: コウモリソウ属のゴール 続き 投稿者:Nabita
湯川先生、またまたご教示ありがとうございます。またもや図鑑をよく見ておりませんで、確かにモミジガサハトガリコブフシとよく似ています。同じ属の植物の葉身を貫いて上下に角状に伸びるゴールがいくつもあるとは思えませんので、形成者は共通である可能性が大きいですね。各地で利用しやすい植物に寄生し、植物種によってゴールの形も多少異なるのだと思います。ゴール名はちょっと長ったらしいですが「オオカニコウモリハトガリコブフシ」でよいでしょうか。蕾のゴールとの異同は現時点では判断できませんので、蕾だけがゴールになった植物個体が見つかるまでは、とりあえず一緒にしておくのが無難ですよね。