2016/09/11(Sun) 16:57 No.2424
Re: 秋田県で観察したブナの虫えい 投稿者:小川
その2:「ブナハタマフシ(C-177)」
虫えいの葉表側はほぼ球形で淡い褐色ですが、葉裏側はよく見るとかすかに隆起している程度でした。この虫えいは、この葉でしか確認できませんでした。
寄主植物:ブナ
撮影年月日:2016年9月3日/秋田県雄勝郡東成瀬村
2016/09/11(Sun) 16:59 No.2425
Re: 秋田県で観察したブナの虫えい 投稿者:小川
その3:「ブナハマルタマフシ(C-183)」
虫えいの葉表側は黄色や黄褐色で突起があり、葉裏側もかなり膨らみ葉表側と同じ色合いでした。この虫えいは、今回の観察で一番数多くの木々の葉で確認でき、虫えいが群生している状態を写真撮影しました。
寄主植物:ブナ
撮影年月日:2016年9月3日/秋田県雄勝郡東成瀬村
2016/09/11(Sun) 17:07 No.2426
Re: 秋田県で観察したブナの虫えい 投稿者:小川
その4:「ブナハマルツノフシ(C-184)」
小さくて見落とすところでしたが、ブナハスジトガリタマフシと同じ葉に同居していたため見つけることができ写真撮影しました(写真右側)。色合いはリンゴのように少し褐色をおびたものや、薄緑色のものなど多数確認できました。
寄主植物:ブナ
撮影年月日:2016年9月3日/秋田県雄勝郡東成瀬村
2016/09/12(Mon) 20:04 No.2427
Re: 秋田県で観察したブナの虫えい 投稿者:湯川淳一
小川様:ブナゴールのエキスパートの佐藤さんに連絡しましたので、まもなく、コメントをくれることと思います。
2016/09/12(Mon) 20:07 No.2428
Re: 秋田県で観察したブナの虫えい 投稿者:佐藤信輔
小川様
ご連絡ありがとうございます。茨城農業総合センター園芸研究所の佐藤信輔と申します。
大学院時代に湯川先生のご指導の下、ブナを寄主とするタマバエの研究に携わっておりました。
早速、ご報告いただいた下記の4枚の写真についてですが、
その1:「ブナハスジトガリタマフシ(C-165)」
その2:「ブナハタマフシ(C-177)」
その3:「ブナハマルタマフシ(C-183)」
その4:「ブナハマルツノフシ(C-184)」
ゴール名はすべておっしゃる通りのものと思います。
この4ゴールの中で、ブナハスジトガリタマフシとブナハマルタマフシ、ブナハマルツノフシは本州では比較的よく見られるゴールですが、私は本州産のブナハタマフシの写真を初めて拝見しました。といいますのも、九州でもこのゴールは非常に珍しく、九州では私は1回しか見たことがありません。本州では1回も発見したことがありませんでした。貴重なゴールをご報告いただき誠にありがとうございました。
ちなみに、これらの4種類のゴールは全て9月の下旬から10月にかけて、落葉に先立ちゴールが葉から脱落します。一度ゴールが地上に落下してしまえば発見は非常に困難です。ですので、私自身の力不足が大きいですが、これらのゴールを形成するタマバエの種名や、生態情報などが未だ不明です。小川様やTominaga様にお送りいただいたゴールの記録は今後研究を進めていくうえで、非常に貴重です。厚かましいお願いにて恐縮ですが、今後も貴重な発見記録をお送りいただけますと幸いです。
2016/09/12(Mon) 22:29 No.2430
Re: 秋田県で観察したブナの虫えい 投稿者:小川
湯川先生、佐藤先生へご連絡、本当に有難うございました。
今後とも宜しくご指導をお願い申しあげます。
佐藤信輔先生、ご教示を戴き、誠に有難うございました。先生の詳細なご説明で、ブナの虫えいがさらに興味深く思えるようになりました。また、ブナの虫えいの種類はとても多いことも知りましたので、可能であれば他の季節に再訪して観察したいと考えております。
今後とも宜しくご指導をお願い致します。
2016/09/13(Tue) 11:08 No.2431
Re: 秋田県で観察したブナの虫えい 投稿者:湯川淳一
佐藤様:早速、コメントを有難うございました。今後もよろしくお願い致します。
小川様:これらブナゴールの発見を、秋田県のタマバエゴールのリストに追記させて頂きたいと思います。
ブナのゴールは、日本以外でも、タイワンブナや中国のブナ類、オリエントブナ、ヨーロッパブナなどで、沢山の種類が発見されています。しかし、佐藤さんが、現地で調査した結果、アメリカブナやメキシコブナ、タケシマブナには、タマバエのゴールがないことが判明しています。