2017/10/14(Sat) 22:36 No.2868
Re: アカネツボミフクレフシ 投稿者:Tominaga
さらに、アカネツボミフクレフシを確認した場所から十数m離れた林縁にオオバノヤエムグラが果実をつけていたのでよく見てみると、普通の果実の中にまじってふくらんだものをみつけました。
すでに黒褐色に変色しており、いくつか割ってみるとカラになっているものもありましたが、アカネツボミフクレフシと同じように繭と黄色いタマバエ幼虫が出てきました。おそらく同一種により形成されているものと思いますが、どうでしょうか。
寄主植物:オオバノヤエムグラ
撮影年月日:2017年10月14日/奈良県奈良市都祁南之庄町
2017/10/15(Sun) 15:15 No.2869
Re: アカネツボミフクレフシ 投稿者:湯川淳一
Tominaga 様:アカネの虫えいのご投稿、有難うございました。ご賢察の通り、この虫えいは、アカネツボミフクレフシ D-0383 で、以前、よしゆきさんが掲示板 No.201で、投稿されていたものと同じです。これまで、栃木、千葉、東京、島根、徳島で見つかっています。奈良県からは初めてです。黄色い幼虫が繭の中にいたとのこと、ハリオタマバエ族の可能性があります。胸骨は、二山型でしょうか、四山型でしょうか?
ヤエムグラツボミフクレフシ D-0389b が知られており、タマバエは Asteralobia 属の一種と考えられています。この他にも、キクムグラツボミフクレフシ D-0389a が福岡県から、 オククルマムグラツボミフクレフシ D-0389c が北海道から、知られていますので、Tominaga さんが発見されたオオバノヤエムグラのツボミフクレフシも同じタマバエによるものかも知れません。オオバノヤエムグラツボミフクレフシ D-0389d と致しましょう。
これらの他に、アカネ科の蕾には、ヘクソカズラツボミホソフシ D-0360 と ヘクソカズラツボミマルフシ D-0370 と言う2種類の虫えいが知られています。前者は、ハリオタマバエの一種、Asphondylia sp. によって形成されることが知られていますが、後者は、ハリオタマバエ族の別属(新属?)かも知れないと考えています。
従いまして、アカネツボミフクレフシを形成するタマバエが、Asphondylia 属なのか、Asteralobia 属なのか。あるいは別属なのか分かりません。ぜひ、幼虫標本を拝見させて頂けますれば有難いと存じます。おついでの時で結構ですから、アカネとオオバノヤエムグラの虫えいから得られました幼虫を、受取人払いでお送り頂けますようお願い申しあげます。
2017/10/15(Sun) 18:26 No.2870
Re: アカネツボミフクレフシ 投稿者:akaitori
私は神奈川県で見ました。
寄主植物:アカネ
撮影年月日:2015年10月18日/神奈川県逗子市
2017/10/16(Mon) 22:12 No.2871
Re: アカネツボミフクレフシ 投稿者:Tominaga
湯川先生、いつも詳細なコメントをいただきありがとうございます。
幼虫の胸骨はアカネ・オオバノヤエムグラとも二山型のようです(写真の幼虫はアカネツボミフクレフシより取り出しました)。標本は保留になっているカキドオシも含め、まとめてお送りさせていただきます。
akaitori 様、神奈川県での確認情報をお知らせいただきありがとうございました。
寄主植物:
撮影年月日:年月日/
2017/10/21(Sat) 08:26 No.2874
Re: アカネツボミフクレフシ 投稿者:Tominaga
和歌山県でも確認しました。
寄主植物:アカネ
撮影年月日:2017年10月20日/和歌山県紀の川市
2017/10/24(Tue) 18:32 No.2875
Re: アカネツボミフクレフシ 投稿者:湯川淳一
Tominaga 様:アカネツボミフクレフシを和歌山県でも確認されとのご報告、有難うございました。お陰様で、和歌山県のタマバエゴールの種類数も、150になりました。来年の「南紀生物」に、まとめて報告致します。
2017/10/24(Tue) 23:21 No.2876
Re: アカネツボミフクレフシ 投稿者:Tominaga
湯川先生、和歌山県のタマバエゴール150種達成おめでとうございます。来年の「南紀生物」が楽しみです。