2020/11/19(Thu) 20:04 No.4283
Re: イヌビワハナコバチフシの観察報告及びご教示のご依頼 投稿者:小川
2つ目の雄株花嚢を解体すると、メスのイヌビワコバチの成虫に混ざってメスのイヌビワオナガコバチの成虫が存在し、また多くの虫えいではメスのイヌビワコバチが脱出を始めていました。(この花嚢では1日がかりで虫えいから脱出したメスのイヌビワコバチは合計90匹、羽化の詳細は不明ですがメスのイヌビワオナガコバチは合計12匹を確認しました。)また小花と小花の隙間に潜り込む、翅のない大・小飴色の昆虫も観察することができ、写真右上がイヌビワコバチのオス(体長約1o)、写真右下がイヌビワオナガコバチのオス(体長約2o)ではないかと判断しましたが誤っていないでしょうか。該当する図鑑が見当たらないため、コバチについて正しく理解できておりません。誠に恐縮ですがご教示をお願い申し上げます。
寄主植物:イヌビワ
撮影年月日:2020年11月15日/
2020/11/19(Thu) 20:11 No.4284
Re: イヌビワハナコバチフシの観察報告及びご教示のご依頼 投稿者:小川
3つ目の雄株花嚢を解体すると、イヌビワコバチ及びイヌビワオナガコバチの姿が全く確認できませんでした。そこで密集している1つ1つの虫えいを確認すると全ての虫えいは食害を受け、虫えい虫室に頭や体の一部など残骸が残されていました。そこでこの花嚢から花被片や食害された虫えいを除去していくと、肉厚で壷型になった花軸部分に潜んでいた正体不明の12匹の幼虫(体長約5o)を確認いたしました。写真は動き回る幼虫を水滴に閉じ込め撮影したものですが、これらの幼虫の正体も懸案事項となっております。不鮮明な画像で恐縮ですが可能性をも含め、併せてご教示を戴ければ幸いです。
寄主植物:イヌビワ
撮影年月日:2020年11月15日/
2020/11/20(Fri) 09:35 No.4285
Re: イヌビワハナコバチフシの観察報告及びご教示のご依頼 投稿者:akaitori
頭部の形状から、上がイヌビワコバチ、下がイヌビワオナガコバチで合っているように思います。
http://soyokaze-jp.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/post-a85d.html
2020/11/20(Fri) 09:36 No.4286
Re: イヌビワハナコバチフシの観察報告及びご教示のご依頼 投稿者:akaitori
幼虫は、双翅目だとは思いますが。
http://mushi-akashi.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/post-aa07.html
2020/11/20(Fri) 09:37 No.4287
Re: イヌビワハナコバチフシの観察報告及びご教示のご依頼 投稿者:akaitori
他サイトでも、幼虫の記録がありました。
https://kinomemocho.com/sanpo_hosobainubiwa.html
2020/11/20(Fri) 13:26 No.4291
Re: イヌビワハナコバチフシの観察報告及びご教示のご依頼 投稿者:湯川淳一
小川様: 今、松尾さんにもコメントお願いしています。しばらくお待ち頂けますれば、幸いです。
イヌビワには、Contarinia 属のタマバエがいます。もし、可能でしたらハエ目の幼虫に胸骨があるかどうか、ご確認頂けますれば、有難いと存じます。
2020/11/20(Fri) 15:18 No.4292
Re: イヌビワハナコバチフシの観察報告及びご教示のご依頼 投稿者:松尾和典
きれいな写真のご投稿ありがとうございます。楽しく拝見いたしました。蜂の同定はakaitoriさんが教えてくださったとおりと思いました。イヌビワをはじめイチジク類の実からはたくさんのコバチが出てくるので飼育のやりがいがあります。
2020/11/20(Fri) 19:47 No.4293
Re: イヌビワハナコバチフシの観察報告及びご教示のご依頼 投稿者:小川
Akaitori様
早速のご教示及び参考となる情報を戴き、有り難うございました。色々な昆虫が現れびっくりしましたが各々のコバチのオス・メスを明確にすることができ本当に感謝しております。
松尾先生
ご教示を賜り誠に感謝を申し上げます。イヌビワについては観察会でも関心が高く、おかげさまで観察会メンバーや参加者へ自信をもって解説できるようになりました。本当に有難うございました。
2020/11/20(Fri) 19:48 No.4294
Re: イヌビワハナコバチフシの観察報告及びご教示のご依頼 投稿者:小川
湯川先生
松尾先生への迅速なご連絡、本当に有り難うございました。正体不明の双翅目幼虫4匹をエタノール液標本として保管していましたのでそのサンプル及び、観察時に撮影した写真を確認しましたが胸骨は認められませんでした。また今回の幼虫は今まで観察したタマバエと異なり、頭部には黒いキバのようなものや一対の白い突起があり、後部には一対の気門のようなものが確認できます。念のために拡大写真を添付しますのでご確認をお願いいたします。富士市ではイヌビワを時々見ると聞いていますので、Contarinia 属のタマバエについても注視していきたいと考えております。今後とも宜しくご教示をお願い申し上げます。
寄主植物:
撮影年月日:年月日/
2020/11/20(Fri) 22:16 No.4295
Re: イヌビワハナコバチフシの観察報告及びご教示のご依頼 投稿者:湯川淳一
小川様: 幼虫の写真を拝見しました。双翅目の幼虫ですが、タマバエの幼虫ではありませんね。
2020/11/23(Mon) 19:10 No.4304
Re: イヌビワハナコバチフシの観察報告及びご教示のご依頼 投稿者:Iwasaki
興味深く拝見しました。混発した幼虫は、いわゆる”ハエ”(環縫群と呼ばれるグループ)です。体内に見える口器と尾端に見える後気門から間違いありません。虫こぶや他の植食性昆虫による茎や果実などの被害部にはキモグリバエが混発することがあって、その線も考えましたが、尾端が輪切りされたように平らで後気門が突出していない同科の幼虫を見たことがないのでよくわかりません(ほかの科かもしれません)。発生している植物が明らかで寄生時の個体数も多いようなので、蛹、成虫を得るのがよいかなと思います。以前、なにかの出版物でビワのコバチの生態写真にハエの囲蛹(終令幼虫の体表が硬化したもの)が写っていたことがあり、「ハモグリバエかな?」と思ったことがあります。ただし、今回の幼虫はハモグリバエではないようです。
2020/12/01(Tue) 18:18 No.4317
Re: イヌビワハナコバチフシの観察報告及びご教示のご依頼 投稿者:小川
Iwasaki様
ご丁寧に詳細な解説を戴き、大変に感謝を申し上げます。写真の幼虫は死んでしまいましたが、新たに2つの花嚢が入手できたので解体せず様子を見ています。もしも蛹や成虫が得られましたら再度投稿させて戴く所存です。本当に有難うございました。
追申:所用によりPCから離れていたため、お礼が遅れましたことお詫び申し上げます。