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2015/12/27(Sun) 07:23 No.2037
ヨモギクキオオシロケフシ(仮称) 投稿者:千葉 美智雄

ヨモギの茎にクキコブともケワタとも違う虫えいが見つかることがあります。
写真は,自宅で衣装ケースの中に栽培したシュンギクに,ヨモギハシロケタマフシを10個くらい入れておいたところ,形成されたものです。当時はシュンギクに産卵したので変な虫えいができたのではないかとがっかりしました。
今年は6月に生物室のヨモギにもなぜか形成されていました。
野外でもこれに類似したものを見つけ,観察,DNA解析中です。

WEBページ「北海道の虫えい」に記載されているものにとても似ています。
タマバエの一種によって、オオヨモギの葉腋上部の茎に形成される虫えいで、大きくなると茎を抱くように肥大する。直径は約3cmにもなる大型の虫えいで、表面は薄緑色ないし薄紫をおび、長くて白い綿毛が密生している。

ということで,この虫えいの名称はままだ仮称なのでしょうか。

後ほど,今扱っている虫えいや幼虫の写真をアップしようと思います。


寄主植物:シュンギク
撮影年月日:2007年4月19日/宮城県遠田郡美里町
 

2015/12/27(Sun) 18:00 No.2038
Re: ヨモギクキオオシロケフシ(仮称) 投稿者:湯川淳一

千葉 美智雄 様:ヨモギハシロケタマフシは、葉だけではなく茎に形成されることもあります。しかし、写真の上の方のゴールのように大きなものは見たことがありません。むしろ、ヨモギクキワタフシの大きさですね。北海道の虫えいのウェブページにヨモギクキオオシロケフシ(仮称)とあるのは、クキワタフシやシロケタマフシとの区別がはっきりしないので、仮称になっていると思われます。タマバエの成虫や幼虫の形態からも区別がしにくいと思います。やはり、ここは、DNA 解析によって、判別するのが良いと思います。

我々の解析では、個体数が少ないのですが、日本産のクキワタフシ(1個体)とシロケタマフシ(4個体)は、明らかに塩基配列が異なり、異なるクレードに入ります。しかし、私たちのデータも、産地(国外も含めて)や個体数を増やすと、エボシやクキコブのように錯綜するかもしれないので、少し心配しているところです。ヨモギタマバエ類は、COI では、厄介な存在です。ハシロケタマフシの場合、単室えいにもかかわらず、ゴールサイズの変異も大きいようです。

お送り頂いた写真の種が、そのどちらかか、あるいは、第3の種か、大変興味あるところです。もし、可能でしたら、この問題を、千葉さんのところで、解明していただけますと参考にさせて頂きます。

なお、現在、投稿準備中のキク属タマバエ論文のデータでは、野生のキク属 Chrisanthemum に形成されるゴールは、ヨモギ属 Aretemisia に形成されるゴールと形状が、よく似ていても、Rhopalomyia の別種であることが確認されています。例えば、ノジギクハシロケタマフシとヨモギハシロケタマフシ。


2015/12/27(Sun) 20:02 No.2039
Re: ヨモギクキオオシロケフシ(仮称) 投稿者:南 常雄

千葉 美智雄 様、ご投稿ありがとうございます。
湯川先生、そうそうコメントならびにご教示をたまわり、ありがとうございます。
ヨモギクキオオシロケフシとしているものは、形質的にはシロケタマフシと同じようですが、同じゴールとしていない点が幾つかあります。
1.大きくて、内部に複数の幼虫室があり、それぞれ1匹の幼虫がはいっていること。
2.同種であれば、近くにシロケタマフシがありそうに思いますが、それぞれ別々に形成されていること。
3.シロケタマフシは、隣接してもゴールが癒着して大きな塊状にならないこと。
4.シロケタマフシは密度が高くても、その中にクキオオシロケフシを見つけられないこと。
などがあります。ヨモギクキオオシロケフシは今まで3回しか見つけることができず、以後の観察ができていません。なお、現在「北海道の虫えい」では仮称をはずしています。同種または近縁のタマバエによって、形成されるものと思いますが、DNA 解析の機会がをあたえていただければ幸甚です。


2015/12/24(Thu) 07:43 No.2028
キジラミのゴール2 投稿者:Nabita

北国でも春が終わろうとしている6月上旬、いつものようにゴールを探していたら、ハクウンボクの枝先端の葉が非正常に見えるものがありました。近寄って見ると、葉が小さいまま伸長できない状態で、葉表の方に軽くカールしていました。

寄主植物:ハクウンボク
撮影年月日:2015年6月7日/青森県平川市(旧平賀町)
 

2015/12/24(Thu) 07:44 No.2029
Re: キジラミのゴール2 投稿者:Nabita

変形度が小さいですが、内部に虫がいれば、ゴールと考えていいだろうと思い、採集してきました。
カールした葉の表面側にはキジラミの幼虫が見られました。飼育をしないのが常なので、形成者は不明ですが、エゴノキ科を利用する既知のキジラミはトガリキジラミ科に限られるようです。


寄主植物:
撮影年月日:年月日/


2015/12/25(Fri) 11:05 No.2031
Re: キジラミのゴール2 投稿者:宮武頼夫

Nabitaさん、ハクウンボクのゴールと幼虫の写真を拝見しました。この種の成虫は羽化させてないでしょうか?思いつく種としては、コハクウンボクトガリキジラミ Trioza horii Miyatake, 1991 ですが、ハクウンボクでは今まで確認していません。来年には成虫を確認して、写真なり標本なりを見せていただきたいです。

2015/12/25(Fri) 19:41 No.2033
Re: キジラミのゴール2 投稿者:Nabita

宮武さん、こちらもご教示ありがとうございます。このゴールは、この1回しか見ておりません。ハクウンボクは比較的ゴールがよく見つかる木なので、目に入ると必ずざっとは見ることにしていますので、来年以降気を付けて探すことにします。ゴールが見つかり、幼虫が育っているようなら、飼育にも挑戦してみます。
引き続き週1回のペースでキジラミのゴールについて、2〜3回投稿する予定ですが、それらも成虫を得てはいませんので、興味を持っていただける内容でしたら、またご教示いただければ嬉しいです。


2015/12/20(Sun) 22:15 No.2023
ヨモギハヒメエボシタマバエ3 投稿者:千葉 美智雄

産卵管が出ているのでしょうか。

Rhopalomyia属で継代飼育に成功している例はあるのでしょうか?
実験室の中で飼育できればいろいろなことが明らかにできると思いますが
あまり情報がないということはとても難しいということなのでしょうか。


寄主植物:ヨモギ
撮影年月日:2015年12月20日/宮城県遠田郡美里町
 

2015/12/20(Sun) 23:46 No.2024
Re: ヨモギハヒメエボシタマバエ3 投稿者:湯川淳一

千葉 美智雄 様:累代飼育をする目的は何でしょうか? どのようなことがわかると想定されていますか? 虫えい内で生活する幼虫は、外から見えませんから、普通の昆虫をシャーレの中で飼育するような訳には行きません。野外調査を含めたアプローチが必要です。

タマバエの成虫の寿命は短くて、ヨモギタマバエ類ですと、通常、1日くらいだと思います。交尾をする時間も羽化後、限られた時間帯に決まっていますので、この時間に合わせて、数匹以上の雌雄を同じ日に羽化させる必要があります。また、タマバエによっては、交尾前の雄の群飛に大きな空間を必要とする場合もあります。ヨモギタマバエ類には、おそらく、大きな群飛空間は、必要ないかもしれません。いずれにせよ、かなり多くのゴールを採集し、多くの成虫を同時に羽化させる必要があります。また、産卵に好適な新芽や新葉の状態が決まっていますから、交尾直後に、このような産卵場所を用意する必要があります。

実験室内での類題飼育は、かなり、厄介な作業になりますので、累代飼育の目的も、しっかり考えてやる方が良いでしょう。通常、大きな網室(1.5 x 1.5 x 1.5 m)を用意して、その中にゴールのついたヨモギを沢山植えて、累代飼育する方が楽です。累代飼育の目的が、年間世代数を調べることなら、野外で、定期的に幼虫の齢構成の推移を調べたり、発育ゼロ点や発育有効積算温量を調べて、計算する方法があります。具体的な目的がわかりましたら、もっと適切なアドバイスを差し上げられるかも知れません。


2015/12/21(Mon) 05:54 No.2025
Re: ヨモギハヒメエボシタマバエ3 投稿者:千葉 美智雄

湯川先生 ご教示ありがとうございます。

累代飼育の目的は,虫えい形成の初期過程を調べることです。例えばヨモギハエボシフシだと,展開している新葉に小さい虫えいがついているものを見つけることがありますが,初期過程を調べるには産卵から観察することが必要と思います。頂芽のどの部分にどのように卵を産みつけるのか,どのくらいの時間で孵化し,孵化したての幼虫がどのように振る舞い,虫えいの中に納まるのかに興味があります。

虫が植物の細胞を操って住み家をつくり,その形状が単なるこぶではなく,かなり整ったものであることが興味深いです。オーキシンやサイトカイニンなどによる植物細胞の分化が知られていますが,もとの植物がつくらない形状の組織・器官が分化するという現象は,新規の生理活性物質が介在する可能性もあるような気がします。

単為生殖する種や系統があれば,実験室内で維持できることもあるのかと考えておりました。産卵から観察できる方法があれば,植物側のアプローチも進められるのではないかと。


2015/12/21(Mon) 10:36 No.2026
Re: ヨモギハヒメエボシタマバエ3 投稿者:湯川淳一

千葉 美智雄 先生:目的は分かりました。この目的でタマバエを対象にするなら、ヨモギタマバエ類のような多化性のタマバエが良いでしょう。ただし、手のかかる累代飼育でなくとも、野外で産卵中の雌を吸虫管で採集し、室内に持ち帰って、準備したヨモギに産卵させる方が楽だと思います。

虫えい形成機構の研究は、昔から、多くの研究者の関心事ですから、膨大な先行研究があります。それらを乗り越えてチャレンジするのは、高校生物部の活動を超えて、各分野の知識を持った研究者グループの本格的なライフワークになることでしょう。また、この目的にタマバエを材料にすることが最良かどうか、先行研究を吟味されることをお勧めします。


2015/12/27(Sun) 06:51 No.2035
Re: ヨモギハヒメエボシタマバエ3 投稿者:千葉 美智雄

湯川先生

産卵中の雌を持ち帰るという発想はありませんでした。ご教示ありがとうございます。シーズンが来たら腰を据えてフィールドで観察したいと思います。

虫えい形成機構については,古巣の研究室に協力をもらって情報収集してみます。


2015/12/20(Sun) 22:11 No.2022
ヨモギハヒメエボシタマバエ2 投稿者:千葉 美智雄

羽化成虫はメスと思われます。70%エタノールにつけました。脚が1本もげてしまいました。

寄主植物:ヨモギ
撮影年月日:2015年12月20日/宮城県遠田郡美里町
 

2015/12/20(Sun) 22:08 No.2021
ヨモギハヒメエボシタマバエ1 投稿者:千葉 美智雄

ヨモギハヒメエボシフシと思われる虫えいから羽化しました。蛹の抜け殻が虫えいから飛び出しています。

寄主植物:ヨモギ
撮影年月日:2015年12月20日/宮城県遠田郡美里町
 

2015/12/21(Mon) 23:05 No.2027
Re: ヨモギハヒメエボシタマバエ1 投稿者:湯川淳一

千葉 美智雄 様:タマバエが、直接、虫えいから羽化する時は、この写真のように、蛹の抜け殻を残します。2、3日で落ちてしまうことが多いのですが、ハリオタマバエの仲間では、もっと長く残ります。羽化孔に、抜け殻があるかどうかで、野外で、羽化率や寄生率を調査することができて便利です。寄生蜂の羽化孔の直径はタマバエのものより小さく、羽化殻が残っていませんので、区別できるのです。ヨモギのゴールの場合は、羽化殻が落ちやすく、寄生蜂の羽化孔も不明瞭なので、困難な場合もあります。ハリオタマバエの仲間では、抜け殻の腹部の長さで、雌雄を区別することもできます。長い方がメスです。また、蛹の抜け殻は、種の形態的特徴を備えている場合がありますので、必ず、完全な形で70−75%エタノール標本として保存しておきます。蛹そのものを保存するより、抜け殻の方が、中身がなくて、高倍率で検鏡しやすいのです。

2015/12/27(Sun) 06:52 No.2036
Re: ヨモギハヒメエボシタマバエ1 投稿者:千葉 美智雄

湯川先生

やはり蛹の抜け殻も重要な情報を含んでいるのですね。完全な形で保存するように努めます。


2015/12/17(Thu) 20:15 No.2015
キジラミのゴール1 投稿者:Nabita

冬期間は冬枯れ対策として、タマバエ以外のゴールを投稿していこうと思っています。
初夏に林道を歩いていたら、木の葉の縁が巻かれていました。ハベリマキフシ系のゴールに違いありませんが、何の木なのか、私にはさっぱりわかりません。


寄主植物:
撮影年月日:2015年6月14日/青森県平内町
 

2015/12/17(Thu) 20:17 No.2016
Re: キジラミのゴール1 投稿者:Nabita

数が多かったので、現地で内部を確認したところ、キジラミらしき幼虫が入っていました。
後輩のTさんがキジラミに興味があるとのことだったので、「大分育っているみたいだから、葉っぱごとシャーレに入れておけば羽化するかもしれない」と、渡しました。
数日後に「羽化しました。アオハダネグロキジラミで〜す」と成虫を見せに来ました。
虫えい図鑑のリストには、アオハダハベリマキフシの形成者として、ネグロキジラミが載っていますが、ネグロキジラミはその後の研究で数種に分割され、真のネグロキジラミはアオハダには寄生しないようです。


寄主植物:アオハダ(モチノキ科)
撮影年月日:2015年6月14日/青森県平内町


2015/12/18(Fri) 00:43 No.2019
Re: キジラミのゴール1 投稿者:南 常雄

Nabita様、ご投稿ありがとうございます。
アオハダは、石狩以南または日高に分布しているようですが、まだ見たことがありません。当該地区には年数度行く機会がありますので探して見ます。
青森にも積雪したとか、屋根が白くなっているのをTVのニュースで見ました。こちらは根雪になったようですが、積雪が少なくて雪が落ち着くまでは、野外での観察はお預けです。


2015/12/18(Fri) 20:10 No.2020
Re: キジラミのゴール1 投稿者:Nabita

南さん、コメントありがとうございます。
引き続き何回かキジラミのゴールについて投稿予定ですが、例によって飼育はしていませんので、形成者が特定できたのは今回の分だけです。ゴールかどうかも確実ではないものなどもありますが、ともかくも投稿していれば、オフシーズンでも一定の掲示板訪問数があるのではないかと期待しています。


2015/12/25(Fri) 10:59 No.2030
Re: キジラミのゴール1 投稿者:宮武頼夫

Nabitaさん、南さん
 ご投稿ありがとうございます。アオハダにゴールを作るネグロキジラミは、アオハダネグロキジラミPetalolyma shibatai Miyatake & Matsumoto, 2008 です。一方、ネグロキジラミ Petalolyma bicolor (Kuwayama, 1910)はナナミノキの葉の付け根付近にロールゴールを形成します。


2015/12/25(Fri) 19:33 No.2032
Re: キジラミのゴール1 投稿者:Nabita

宮武さん、ご無沙汰しております。コメントありがとうございます。青森にはナナミノキはないので、これまでネグロキジラミだと思っていたものが、宮武さんたちが使いやすい絵解き検索を作ってくださったので、アオハダネグロキジラミであることがわかり、勉強になりました。21世紀以降、ほとんど網を振ることがなくなってしまいましたが、キジラミは成虫がしっかりしていて、乾燥標本に出来ますので、もっと調べなければと思っております。

2015/12/26(Sat) 10:00 No.2034
Re: キジラミのゴール1 投稿者:宮武頼夫

Nabitaさん 青森県のキジラミは、昔同定を依頼されて、中途半端に終わっていて、気になっています。日本のキジラミは約160種ほどが知られていて、最も多くの種数が確認されているのは、島根県+鳥取県で80種ですが、青森県にはそれを越す種数がいると思います。おそらく未記載種も多いのではないでしょうか。

2015/12/14(Mon) 11:29 No.2012
チョウセンゴミシツルフクレフシ(仮称) 投稿者:南 常雄

チョウセンゴミシの蔓に形成されたゴールで、半紡錘状に片側に肥大します。複数のゴールが隣接して形成され、紡錘状または塊状になることがあります。ゴールの長さ10〜30mm、太さ5〜12mm。表面は蔓と同色で、成熟すると樹皮が裂けているものが多くみられます。幼虫室は筒状で形成層から木質部かけて形成され、壁はコルク質で肥大した木質部に約半分くらい埋まっています。基本形は1室1幼虫で、複数のゴールが塊状になっているものは、隣り合った幼虫室がつながっていることがあります。幼虫は橙黄色で、前胸部に褐色の胸骨があり、2角状のY字形で基部は細くなっています。
採集できたゴールは5個で、そのうち2個は前年に形成されたものでした。当年枝に形成された3個のゴールのうち2個には橙黄色のタマバエ幼虫が各1匹、1個には寄生蜂の幼虫が1匹入っていましたが、詳細は来シーズンの観察後、再度投稿したいと思います。


寄主植物:チョウセンゴミシ
撮影年月日:2015年11月1日/北海道旭川市
 

2015/12/17(Thu) 23:01 No.2017
Re: チョウセンゴミシツルフクレフシ(仮称) 投稿者:湯川淳一

南 常雄 様:マツブサ科のタマバエゴールは、C-2470 シキミメフクレフシと C-2472 マツブサメゴカクフシ、C-2490 シキミハコブフシの3種類が知られているだけで、チョウセンゴミシ(マツブサ科)のゴールは初めてのものです。C-2475 チョウセンゴミシツルフクレフシとしましょう。幼虫は橙黄色で、胸骨は2角状のY字形で基部は細くなっていることと、3齢幼虫越冬をしていること、ツルフクレフシというゴールの形状などから、ウロコタマバエ属 Lasioptera の可能性があると思いますので、早速、DNA 解析をさせて頂ければありがたいと思っています。

2015/12/18(Fri) 00:34 No.2018
Re: チョウセンゴミシツルフクレフシ(仮称) 投稿者:南 常雄

湯川先生、ご教示ありがとうございます。そうそう、ゴール番号をたまわり、ありがとうございます。
発見時期が遅かったので、中に入っていた幼虫はそのままゴール内で越冬するのではないかと推測していますが、詳細は、来シーズンにゴール出現時期から観察したいと思います。
解剖で取り出した幼虫を99%エタノールで保存していますので、2匹しかありませんが年内に他の標本とお送りいたします。


2015/12/13(Sun) 14:10 No.2006
ヨモギの虫えい 投稿者:千葉 美智雄

湯川先生 皆様

はじめまして
宮城県仙台第三高等学校で生物を担当している千葉美智雄と申します。

生徒の課題研究でヨモギの虫えいをテーマにしている班を指導しています。
日本原色虫えい図鑑と湯川先生グループの論文を参考にしております。

写真はヨモギハエボシフシの先端をカットしたら
偶然2個体のさなぎがそろって正面を向いていた写真が撮れました。
お気に入りの1枚です。

ヨモギには複数の虫えいが形成されますが,そのほとんどについて幼虫,蛹,成虫の写真やスケッチが入手できず,先行研究との照合ができずに苦労しております。
Entomological Science に読みたい湯川先生グループの論文が多くあるのですが,有料で高額なため,ダウンロードをあきらめております。東北大学の図書館に足を運べば読めるのかもしれませんが...。

スパーサイエンスハイスクールに指定されてたことでDNAを用いた分子系統解析ができる環境があります。これまでにミカヅキモやカサガイ類,ペンギン,アマモの分子系統解析を行ってきた経験から,GenbankのデータからRhopalomyia pomunとMayetiola destructor のミトコンドリアCOT遺伝子の共通する配列からプライマーを設計しました。そのプライマーを用いたPCRで,ヨモギハエボシフシから得た幼虫の塩基配列677塩基を明らかにすることができました。
Blast検索したところ,ファーストが野原さんの論文に掲載されていると思われるRhopalomyia yomogicola M256と439塩基中438が相同であることがわかりました。
Entomol. Sci. 10, 353-361 (2007)
M256 /country="Japan: Miyazaki, Kitagawa, Hyono" /collection_date="15-Nov-2001"

今後,虫えいや個体の写真をあげていきたいと思います。様々なご教示をいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。


寄主植物:ヨモギ
撮影年月日:2015年5月23日/宮城県仙台市
 

2015/12/13(Sun) 14:56 No.2007
Re: ヨモギの虫えい 投稿者:南 常雄

千葉 美智雄 様、ご投稿ありがとうございます。
私も高校生のときに生物部に入部していたので、観察と称して野山へ遊びに行ったことを思い出しました。

なお、湯川先生にご投稿があったことを連絡いたしましたので、よろしくお願いします。


2015/12/13(Sun) 15:27 No.2008
Re: ヨモギの虫えい 投稿者:湯川淳一

千葉 美智雄 様:ヨモギのタマバエゴールのご投稿、誠に有難うございました。大歓迎です。千葉さんのメールアドレスを南さんを通じて、私にお知らせ下さい。これまでに発表したヨモギタマバエ類に関する私どもの論文の PDF をお送りします。また、必要に応じて、国内外の関連論文の PDF もお送りいたします。
ヨモギには、非常にたくさんの種類のゴールが形成され、世界で 250 種以上の Rhopalomyia 属の種が artemisia から記録されており、分類が大変困難な分類群です。また、今回、ご投稿のヨモギエボシタマバエの DNA はハプロタイプは極めて多く、一部は別種に入り込んでおり、混沌としています。また、ヨモギだけではなく、オオヨモギやオトコヨモギ、ヒメヨモギ、カワラヨモギなど別の寄主植物の個体も入り混じってきます。研究目的にもよりますが、簡単には成果が出にくにいタマバエかも知れません。
宮城県ですと、この時期に樹木などの実や越冬芽がゴールになって樹上に残存していないかを調べてみるのも面白いかも知れません。東北地方では、季節によって寄主植物を交代するタマバエの冬寄主が判明していないものがいると思います。夏寄主で見つかるタマバエと冬寄主で見つかるタマバエの塩基配列が一致すると、冬寄主の新発見となり、大きな成果が上がります。特に、大豆の害虫ダイズサヤタマバエの冬寄主が、東北地方ではで発見されていません。一部のアブラムシのように、寄主交代をするタマバエの論文 PDF もお送りいたしますので、ご覧ください。


2015/12/13(Sun) 16:15 No.2009
Re: ヨモギの虫えい 投稿者:南 常雄

湯川先生、そうそうコメントならびにご教示ありがとうございます。

千葉先生、メールアドレスをEメール欄へご記入ください。
ご記入いただいても掲示板に表示されず、私にだけ届くようになっています。


2015/12/13(Sun) 17:12 No.2010
Re: ヨモギの虫えい 投稿者:千葉 美智雄

湯川先生 早速のご教示ありがとうございます。
ヨモギタマバエの研究は,今後,3月に2つの研究発表を控えています。1つ目は日本生態学会の高校生ポスター発表です。東北大学が会場です。2つ目はつくばサイエンスエッジというコンテストです。高校生の課題研究でも先行研究を踏まえることがとても重視されます。高校の現場では文献の入手に苦労します。論文PDFはとても貴重です。

私は1994年に筑波大学大学院修士課程を修了し,高校教員になりました。研究室は植物発生生理学研究室でオーキシン結合タンパク質の研究をしておりました。初任で勤務した高校が栗駒山の麓にあり,ヤマブドウトックリタマバエに感動して湯川先生の図鑑を入手しました。以来ずっときちんとした研究として取り組みたいと思っており,20年ほど暖めておりました。虫えいは植物生理学的にも非常に興味深い現象で,私自身の研究として虫えい形成過程に関する研究を検討しています。

やはりヨモギの虫えいはなかなか難しいのですね。冬寄主という概念も興味深いテーマです。生徒にも紹介してみます。

南様
EメールのアドレスはiPhoneのアドレスですがPDFも読めます。PCでも見れるアドレスなので,湯川先生にお伝えいただくようお願いいたします。



2015/12/13(Sun) 17:49 No.2011
Re: ヨモギの虫えい 投稿者:湯川淳一

千葉 美智雄 様:南さんからメールアドレスをご連絡いただきまいたので、早速、論文 PDF をお送りいたします。

2015/12/11(Fri) 16:15 No.1999
ミミコウモリツボミフクレフシ 投稿者:南 常雄

開花前の蕾が、花床から総苞片にかけて肥大肥厚したゴールで、先の尖った球形ないし卵形に膨らんています。5枚の総苞片は癒着して、やや堅くて漿質の壁になり、内部に花被片の名残がみられ、複数の黄色幼虫が入っています。3齢幼虫の前胸部には茶褐色の胸骨があります。胸骨は2角状で細いY字形、基部は細くなっていますが明瞭に確認できます。


寄主植物:ミミコウモリ
撮影年月日:2015年8月28日/北海道厚岸町
 

2015/12/11(Fri) 16:28 No.2000
コモチミミコウモリツボミフクレフシ 投稿者:南 常雄

寄主はミミコウモリの近縁種ですが、北海道におけるミミコウモリの分布は、おおむね道東から道南の太平洋沿岸部に多く、コモチミミコウモリは大雪山系から日高、夕張、樺戸、増毛山地などの中央部に多く分布します。またコモチミミコウモリは北海道の特産種でもあり、特にこだわりを持って、それぞれのゴールを紹介したいと思います。

この2種種のゴールは、先に湯川先生に幼虫などの標本をお送りし、3齢幼虫の越冬飼育もしています。
まだ分布表への記載はしていませんので、ゴール番号をお願いします。


寄主植物:コモチミミコウモリ
撮影年月日:2015年9月3日/北海道上川町


2015/12/11(Fri) 16:40 No.2001
モミジガサツボミフクレフシ D-0972 投稿者:南 常雄

虫えい図鑑の植物別リストには記載がありますが、10月中旬に函館市の太平洋沿岸の山地で発見しました。ツボミフシとありますが、形質的にはハナフクレフシまたはミフクレフシに類似します。発見時は幼虫脱出後だったので、詳細は来シーズンに再度観察します。

寄主植物:モミジガサ
撮影年月日:2015年10月17日/北海道函館市


2015/12/12(Sat) 14:16 No.2003
Re: ミミコウモリツボミフクレフシ 投稿者:湯川淳一

南 常雄 様:キク科コウモリソウ属 (Cacalia から Parasenecio に変更されています) のツボミフクレフシのご投稿、大変興味深く拝見致しました。モミジガサツボミフクレフシは、これまで、千葉県と兵庫県で発見されていますが、ミミコウモリとコモチミミコウモリからは、初めての発見です。同じタマバエによる可能性が高いと思われますので、ゴール番号は、モミジガサツボミフクレフシを D-0972a、ミミコウモリツボミフクレフシを D-0972b、コモチミミコウモリツボミフクレフシを D-0972c とさせて頂きます。これらの寄主植物からの幼虫を DNA 解析して、同一タマバエのものか確認してみます。3齢幼虫の越冬飼育をなさっておられるとのこと、成虫の羽化を楽しみにしております。


2015/12/12(Sat) 22:33 No.2005
Re: ミミコウモリツボミフクレフシ 投稿者:南 常雄

湯川先生、そうそうコメントならびにご教示をたまわり、ありがとうございます。さっそくゴール番号など分布表へ追加させていただきました。コウモリソウ属の学名の変更については、気が付つてませんでした。

2015/12/04(Fri) 08:05 No.1991
ササのタマバエ、続報3 投稿者:Nabita

前回までの投稿は、寄生幼虫数が多かったり、茎が明らかに膨らんでいたりして、ゴールと見なし得ると思います。
芯葉が巻いたまま枯れて途中までしか抽出していないササの葉鞘を剥くと、更にいろいろな形態のタマバエ幼虫が見られ、1本の茎に明瞭に形態が異なっている幼虫が見られることも多く見られます。
写真の茎では、異なる3タイプの幼虫が見られました。


寄主植物:ササ属の一種
撮影年月日:2015年11月3日/青森県五所川原市(旧市浦村)
 

2015/12/04(Fri) 08:10 No.1992
Re: ササのタマバエ、続報3 投稿者:Nabita

No.1991の写真右側に写っている幼虫は明瞭な胸骨が認められます。写真でははっきりわかりませんが、その胸骨は4山型でしたが、同様の状態の茎から得られた幼虫には2山型の胸骨を持つものも見られます。これらの幼虫は1本の茎内にいる数が、せいせい数頭と少なく、形成者なのか同居者なのかはっきりしません。
芯葉が巻いたまま途中まで抽出しているササの茎内には、キモグリバエと思われるハエの幼虫や蛹が少なくとも2種、明瞭な頭蓋があるもののハチなのか甲虫なのかの判別すらできていない虫が入っているものも少なからずあり、多くの場合はそれらとタマバエ幼虫が同居しています。また、そうした茎の葉鞘内上部には、クロスジアワフキなのでしょうか、セミ亜目と思われる卵が数個産み付けられていることも頻繁に見られます。
少なくとも葉鞘内にいる幼虫は、このまま越冬すると思いますので、雪が積もらない地域の方は、是非皆さんの地元でも探してください。
これでササの連投も終わりなので、皆さまのコメントをよろしくお願いいたします。


寄主植物:ササ属の一種
撮影年月日:2015年10月24日/青森県東北町


2015/12/06(Sun) 21:49 No.1993
Re: ササのタマバエ、続報3 投稿者:湯川淳一

Narita 様:ササにこれだけ様々な生き物がいるのは驚きです。それぞれの種を識別して、相互関係を調べると大変面白いことが分かりそうですね。私もこのような現象は初めてのことで、さっぱり見当がつきません。私は、とくに、4山型の胸骨を持っているタマバエの幼虫が気になります。まさか、ハリオタマバエの幼虫ではないでしょうね。標本を拝見できるのを楽しみにしています。こちらでも、機会があれば、ササを調べてみることにします。

2015/12/07(Mon) 20:50 No.1996
Re: ササのタマバエ、続報3 投稿者:Nabita

湯川先生、コメントありがとうございます。私自身も、次々と形態の異なる幼虫が出てくるので、その多様性に驚いております。ササの同定は、図鑑を見たら、私には無理そうなので、とりあえずササ属とするしかない状態です。いずれにしろ、1シーズンの限られた地域での調査で、これだけいるので、もっといるのは間違いありません。是非九州でも調べてください。

2015/12/08(Tue) 09:42 No.1997
Re: ササのタマバエ、続報3 投稿者:小泉正人

ササのタマバエがこんなに多様性に富んでいるとは思いませんでした。ひょんなことで見つけたものでしたがNabitaさんのおかげで随分と広がりましたね・・・

最近、ある湿原で蔓延ってきたササ類の取り扱いについて自然保護関係者の中でササ刈り派と放置派など色々な意見が出ていて実際にササ刈りをしているのですが、私は自然の成り行きに任せあまりササ刈りを進めたくない考えなのですがササにも付く虫の事を考えると「やっぱり」って思います。


2015/12/08(Tue) 20:17 No.1998
Re: ササのタマバエ、続報3 投稿者:Nabita

小泉さん、コメントありがとうございます。小泉さんがハマキフシを見つけてくださっていなかったら、ササの芯葉がゴールになるなどとは考えもしませんでした。これまでの調査で、タマバエ、キモグリバエ、謎の幼虫がいるのは、全て芯葉と、それが完全には抽出できていない最上位の葉鞘内だけで、それより下位の稈内では見つかっていません。レピの幼虫が入っている場合は、より下部の葉鞘まで食い進んでいることが多いです。
秋だけでも、こんなにいるのであれば、新梢が伸びる春にも何かいるかもしれませんね。くどいですが、他地域の方の調査が大いに期待されます。


2015/12/12(Sat) 14:22 No.2004
Re: ササのタマバエ、続報3 投稿者:湯川淳一

Narita 様:ササから得られた様々なタマバエの標本をお送り下さり、誠に有難うございました。早速、一部を DNA 解析に回しました。4山型の胸骨に見える幼虫は、ハリオタマバエの仲間ではありませんでした。胸骨は非常に発達していて、4山型と言うより、扇状型に大きく広がっていました。このような胸骨を持つタマバエは、実際に、見たことがありませんでした。成虫が得られるのが楽しみです。

2015/12/15(Tue) 07:31 No.2013
Re: ササのタマバエ、続報3 投稿者:Nabita

湯川先生、コメントいただいていたのに気付かず、お礼が遅くなり申し訳ありません。
胸骨を4山型と表した幼虫は、私が見ても体色が白く、やや扁平であったので、ハリオタマバエではないのだろうなとは思っていましたが、そんなに妙な形状と感じられたということには驚きました。まだまだ、確かめなければならないことが多い分野ながら、飼育は苦手としており、南さんのように期待に応えることができず、申し訳なく思っております。


2015/12/15(Tue) 22:27 No.2014
Re: ササのタマバエ、続報3 投稿者:南 常雄

Nabitaさん、ありがとうございます。
でも、そんなことはありませんよ。失敗ばかりで、思ったような成果を挙げることができません。


2015/12/03(Thu) 20:45 No.1987
ササのタマバエ、続報2 投稿者:Nabita

芯葉が枯れているササの茎を見ると、明らかに膨らんでいるものも稀にあります。

寄主植物:ササ属の一種
撮影年月日:2015年11月3日/青森県中泊町(旧小泊村)
 

2015/12/03(Thu) 20:46 No.1988
Re: ササのタマバエ、続報2 投稿者:Nabita

この茎を解剖すると、前節の葉鞘内に抽出しないで残っている葉身が、ゴールのように膨らんでいます。
膨らみの中央に穴があり、そこからタマバエ幼虫が顔を覗かせていました。膨らみが大きいので、内部にもっと幼虫がいるかと思っていましたが、これ1頭だけでしたが、もしかしたら他の幼虫は脱出済みだったのかもしれません。ゴールの内部は黒く変色していました。


寄主植物:
撮影年月日:年月日/


2015/12/03(Thu) 20:48 No.1989
Re: ササのタマバエ、続報2 投稿者:Nabita

同様に芯葉が完全に抽出しないまま巻いたまま枯れ、葉鞘が膨れている茎は別の場所でも見つかりました。

寄主植物:ササ属の一種
撮影年月日:2015年11月17日/青森県深浦町


2015/12/03(Thu) 20:50 No.1990
Re: ササのタマバエ、続報2 投稿者:Nabita

これを解剖したら、今度は内部が腐ったように褐変して濡れていて、葉鞘に接する葉巻きの表面と巻かれた内部に、一部白色で透明感のある幼虫がいました。外側の幼虫は小さく、内側のものは大きかったのですが、外見からは恐らく同種と考えられました。
この幼虫と寄生部位の雰囲気は、ガマズミ属のミクサレフシを思わせるものでした。


寄主植物:
撮影年月日:年月日/


2015/12/02(Wed) 19:47 No.1983
ササのタマバエ、続報1 投稿者:Nabita

小泉さんの投稿がきっかけで、ササにもタマバエ幼虫がいるのがわかったので、以来ササも観察するようにしており、思いがけず多様なタマバエがササを利用しているのが確認されております。3日に分けて投稿したいと思います。
まず、芯葉が完全に抽出しているのに、葉が巻かれたササハマキフシについては、形成者と考えられる生きた幼虫が入っているものは再確認できていません。
しかし同じような状況の枯葉があるササは時々見られ、その葉巻きを開くと、捕食性と考えられる色彩・形態のタマバエ幼虫と、内部がすっかり空で外皮だけになったタマバエの残骸があるものが複数の場所で見つかりました。残骸は中身がないだけで、完全な形で残っており、このように綺麗に内容物だけを捕食するのが可能なのか、脱皮殻としても状態が完全すぎて、大変に不思議です。確実なのは、ササハマキフシには捕食性種の幼虫が入り込むことがあるということです。


寄主植物:ササ属の一種
撮影年月日:2015年10月25日/青森県黒石市
 

2015/12/02(Wed) 19:51 No.1984
Re: ササのタマバエ、続報1 投稿者:Nabita

ササの芯葉は、完全に抽出できないままで巻いたまま枯れているものが、巻いたまま完全抽出しているものよりはるかに多く見られます。これの抽出している部分の葉巻きを開くと、少し橙色を帯びたタマバエ幼虫が複数個体入っていることがあり、これも複数産地を確認しています。

寄主植物:ササ属の一種
撮影年月日:2015年11月17日/青森県深浦町(旧岩崎村)


2015/12/02(Wed) 19:54 No.1985
Re: ササのタマバエ、続報1 投稿者:Nabita

別の場所で不完全抽出の枯れた葉巻きがあったものでは、抽出部には虫は見られませんでしたが、葉鞘を剥いてみたら、巻いたままの葉身と葉鞘の間から黄緑色のタマバエ幼虫がこぼれ出てきました。1節の葉鞘内に全部で50頭前後の幼虫が入っており、これは確実にゴールと見なして良いものと考えました。同様のものは、青森県東北町でも1本確認しています。

寄主植物:ササ属の一種
撮影年月日:2015年10月18日/青森市(旧浪岡町)


2015/12/02(Wed) 19:57 No.1986
Re: ササのタマバエ、続報1 投稿者:Nabita

黄緑色の幼虫が多数いた茎を、根元側に向かって解剖を続けたところ、同じ節内の下部から1頭だけ写真のような幼虫が出てきました。写真右側が尾部で、この形態はIwasakiさんが投稿したミヤマイチゴツナギのゴールに入っていたという囲蛹に似て見えます。イネ科に寄生することが知られているMayetiola属の可能性が考えられるところですが、この幼虫はその後は全く見つかっていません。
以後、明日に続きます。コメントをくださる人は、全ての投稿が済んでからでもかまいませんし、個々の投稿にくださるのもありがたいです。


寄主植物:ササ属の一種
撮影年月日:2015年10月18日/青森市(旧浪岡町)


2015/11/21(Sat) 22:55 No.1969
エゾニワトコエダツトフシ 投稿者:南 常雄

四月下旬に採集して屋外で飼育していたゴールから、5月中旬に羽化がはじまったので、昨年のゴールが付いていないエゾニワトコに、移植目的で前年枝にゴールを入れた容器を取り付けました。
平行して5月上旬から、当年枝の生長を観察するために、節数と節間の長さを記録しましたが、この時までに生長の早いものは7節までのびていました。

6月上旬に、エゾニワトコに取り付けたゴールに、タマバエが羽化後に残した蛹殻を確認しました。この時に、長く伸びた枝は9節ありました。
夏場の緑枝の時期には、ゴールの出現は確認できませんでしたが、枝の表皮が褐変し落葉すると膨らみが目立つようになり、ゴール形成を確認することができました。
6本の当年枝に、それぞれ1個のゴールが形成され、ゴールが形成された場所は1節目から7節目におよびました。いずれのゴールにも羽化脱出の痕跡がなく、発見当初は多化性ではないかと思いましたが、年1世代だと分かりました。


寄主植物:エゾニワトコ
撮影年月日:2015年11月20日/北海道旭川市
 

2015/11/21(Sat) 22:59 No.1970
Re: エゾニワトコエダツトフシ 投稿者:南 常雄

プラスチッククリアーカップに大き目のゴールを5本入れて、枝に取り付けました。カップの底には水抜用の穴を開け、風で中のゴールが落ちないように底に石をいれてあります。
ピンクのマーキング蛍光テープは、生長を記録している緑枝で、根元近くの幹から出ている徒長枝2本と前年枝から出ている側枝3本を記録しました。


寄主植物:エゾニワトコ
撮影年月日:2015年5月20日/北海道旭川市


2015/11/25(Wed) 12:39 No.1974
Re: エゾニワトコエダツトフシ 投稿者:湯川淳一

南 常雄 様:エゾニワトコエダツトフシの生態観察結果を詳しくご報告頂き、誠に有難うございました。Lasioptera には、年1化性と多化性の種がいるのですが、エゾニワトコでは1化性であることを明らかにされたご観察の成果に敬意を表します。ゴール形成場所が、1節目から7節目に及んでいることにも、大変興味を持ちました。それだけ、産卵期間が長いということでしょうね。成虫の寿命が長いのか、成虫の羽化時期が長期にわたるのか、面白いところですね。この先が楽しみです。

2015/11/25(Wed) 16:48 No.1978
Re: エゾニワトコエダツトフシ 投稿者:南 常雄

湯川先生、ご教示ありがとうございます。
春に前年のゴールを採集したものを飼育して得られた成虫の羽化期間は20日間で、羽化開始3〜4日目に小さいピークがありましたが、数匹ずつ平均して羽化する傾向がみられました。またエゾニワトコの当年枝の生長は1節目が芽吹いてから8節目が伸びるのに20〜25日間で、寄主の伸長が早いと言えます。これは当年枝の先に花序をつける有限伸長性枝の特徴かと思われます。それ以後は、花を付けない徒長枝でも2〜3節しか伸びませでした。
春の羽化時は、成虫を採取することに気を取られて、寿命を調べませんでしたので、来春の羽化時に観察したいと思います。


2015/12/06(Sun) 21:57 No.1994
Re: エゾニワトコエダツトフシ 投稿者:湯川淳一

南 常雄 様:エゾニワトコエダツトフシからの成虫の羽化期間が20日とのこと、他のタマバエに比べて、目立って長いということはありませんね。当年枝の生長が、1節目が芽吹いてから8節目が伸びるのに20〜25日間ということで、理由がよく分かりました。私は、当年枝の生長がもっと長いと思っていましたので、羽化期間も長いと考えていました。これで、年1化性も納得できました。南さんのように、タマバエの羽化だけではなく、寄主植物の生長やフェノロジーも同時に調査されることの重要性を再確認致しました。有難うございました。

2015/12/07(Mon) 10:29 No.1995
Re: エゾニワトコエダツトフシ 投稿者:南 常雄

湯川先生、コメントをありがとうございました。
先に寄主の生長とゴール出現についてご教示いただいた同期生を、少し実践できたかと思います。今までの観察では、産卵や初期のゴールを見つけることができていませんが、寄主の生長を観察をすることによって、ゴールの出現や生長、更に形成者の成長や生活を調べることができるのではないかと思い、今後の観察に取り入れていきます。


2015/11/13(Fri) 10:36 No.1965
オオバクロモジメウロコフシでしょうか 投稿者:大八木 昭

オオバクロモジメウロコフシは青森市にもあるとの記事を見ましたが、これはそれでしょうか。
もしそれなら、南さんの記事には、幼虫は砂に入るとの記述がありますが、この写真のものはどういう状態と思われますか。まだカットしていません。


寄主植物:オオバクロモジ
撮影年月日:2015年11月12日/青森県東通村
 

2015/11/13(Fri) 12:49 No.1966
Re: オオバクロモジメウロコフシでしょうか 投稿者:南 常雄

ご投稿、ありがとうございます。
オオバクロモジメフクレフシです。
幼虫は鱗状片の隙間に入っているので、切り開かないで鱗を1枚ずつ剥がしてみてください。
今出先なので、明日帰ってから再度コメントいたします。


2015/11/14(Sat) 21:58 No.1967
Re: オオバクロモジメウロコフシでしょうか 投稿者:南 常雄

途中で失礼しました。
ゴールの出現期間は長く、遅いものは10月中旬でも新しいものが見られます。中の幼虫が3齢に達すると、ゴールが活性を停止して、鱗状片が外側へ剃りかえって生色が失われます。写真のゴールが成熟するまでに、もう少し時間が必要かも知れません。とりあえず、幼虫が入っているところまで鱗状片を剥いで、3齢幼虫が入っているか確認してください。
飼育されるようでしたら、チャック付ビニール袋にゴールを入れて観察し、自然に脱出した幼虫を採取して、砂を入れた容器に移します。飼育用の培養土は、いろいろ工夫があるようですが、私は有機物が少ない山砂に、乾燥したミズゴケを短く切ったものを混ぜて使っています。ミズゴケは保水の他、菌類の繁殖を防いでくれます。
10月16日に新しいゴールと成熟したゴールを、飼育用の幼虫を採るために採集したオオバクロモジメウロコフシから、今も3齢幼虫が脱出してきます。


2015/11/15(Sun) 00:08 No.1968
Re: オオバクロモジメウロコフシでしょうか 投稿者:大八木 昭

南 常雄様
ありがとうございます。確認します。写真のはオオバクロモジ メフクレ フシですね。
砂の中で蛹になり、来年何月頃、タマバエの一種がでてくるのでしょうか


2015/11/21(Sat) 23:07 No.1971
Re: オオバクロモジメウロコフシでしょうか 投稿者:南 常雄

大八木さん、返信が遅くなって申し訳ありません。
オオバクロモジメウロコフシから脱出したタマバエの3齢幼虫は土に潜って越冬します。翌年オオバクロモジの当年枝に越冬芽が形成される頃に、地表で羽化して産卵すると思われますが、まだ観察途中です。現在、200匹ほどの幼虫を採取して飼育していますので、来年には羽化時期や状況が分かると思います。


2015/11/25(Wed) 12:45 No.1975
Re: オオバクロモジメウロコフシでしょうか 投稿者:湯川淳一

大八木 昭 様:ご投稿、誠に有難うございました。
南 常雄 様:ゴールのご確認、有難うございました。
私の対応が遅れて申し訳ございませんでした。関東地方以南では、同じ種類のゴールがクロモジに形成されます。多分、タマバエは同種だと思われますが、念のため、DNA 解析を行おうと思っています。成虫の羽化時期を楽しみにしております・


2015/11/12(Thu) 23:03 No.1960
ヨモギハシロケタマフシでしょうか 投稿者:大八木 昭

初めて投稿します。Nabitaさんに掲示板などを教えていただきました。全くの初心者です。よろしくお願いします。
ヨモギハシロケタマフシでしょうか。カミソリで虫をカットしてしまいました。


寄主植物:ヨモギの一種
撮影年月日:2015年11月12日/青森県東通村
 

2015/11/12(Thu) 23:07 No.1961
Re: ヨモギハシロケタマフシでしょうか 投稿者:大八木 昭

カットしたものをのせます。

寄主植物:
撮影年月日:年月日/


2015/11/12(Thu) 23:11 No.1962
Re: ヨモギハシロケタマフシでしょうか 投稿者:大八木 昭

切れてしまった虫ですが載せます。
南さんの「北海道の虫えい(虫こぶ)」には複数の虫こぶがついているようですが、そのようなのは見えませんでした。複数がふつうですか。


寄主植物:
撮影年月日:年月日/


2015/11/13(Fri) 05:29 No.1963
Re: ヨモギハシロケタマフシでしょうか 投稿者:南 常雄

大八木 昭 様、はじめまして。ご投稿ありがとうございます。
ヨモギハシロケタマフシに間違いありません。北海道では1枚の葉に1〜10個のゴールが形成されます。観察の時に複数ついているものが目立ちますが、1〜2個のものも多くみられます。秋に葉が下へ垂れ下がる際に葉柄から捻れて、葉裏が外側へ向くので見やすくなります。夏にみられる白い毛は、葉が枯れると褐色になります。成熟したゴール内に寄生蜂の白色の幼虫が入っていることがありますが、写真のような橙色の幼虫がゴールを形成したタマバエの幼虫です。
2015/10/19(Mon) 21:53 No.1919 ヒメヨモギ?のゴール2種、ヒメヨモギメツボフシ 投稿者:Nabita様の
コメント欄に、湯川先生がキク科のシロケタマフシについて解説されているので、ご参照ください。


2015/11/13(Fri) 10:29 No.1964
Re: ヨモギハシロケタマフシでしょうか 投稿者:大八木 昭

南 常雄様、早速のご返事ありがとうございます。No.1919のNabitaさんの記事コメントは分かりませんでした。場所も東通村とは、寄主植物についてもNabitaさんと連絡をとって見ます。
虫こぶがあれほど硬いスポンジ状植物体になるとは面白いですね。


2015/11/10(Tue) 21:47 No.1958
ホツツジミフクレフシ(仮称) 投稿者:Nabita

ホツツジに実ができていたので、眺めたところ、果実の大きさ・色彩に変異が多少あるのに加えて、まだ花柱が落ちていないものがありました。受粉後の花柱は基本的に不要なだけでなく、病原菌等の侵入門戸にもなりますので、こうしたものが残っているのは、個々の果実の種子成熟状況以外にも生理状態の違いがあり、もしかしたらゴールが含まれているかもしれないと、少し採集してきました。

寄主植物:ホツツジ
撮影年月日:2015年11月7日/青森県平内町
 

2015/11/10(Tue) 21:48 No.1959
Re: ホツツジミフクレフシ(仮称) 投稿者:Nabita

まず、熟度が進んでいると思われる、赤みを帯びた果実を解剖すると、3分果で構成されている果実は全体が果肉と種子で満たされていました。次に花柱が残っている果実を解剖すると、ひとつの分果の種子が発育しておらず、種子室内には隙間があり、果梗に近い部分に黄色いタマバエ幼虫が1頭いました。他の花柱残存果実を見ると、分室の一つが変形していて、緑色が濃いことがわかり、それらは全て同じゴールで、1果に1幼虫ずついました。ゴール果に花柱が残存しているのは、もしかしたらゴール分果は受精すらしていないのかもしれません。
1枚目の写真をもう一度見ていただき、左上の方に、花柱が残っていないものも含めて、数個のゴール果実が写っているのに、お気づきいただけるでしょうか。
なお、タマバエ幼虫は晩秋であるにしては小さく、このまま樹上の果実内で越冬するのではないかと考えられました。


寄主植物:
撮影年月日:年月日/


2015/11/25(Wed) 13:05 No.1976
Re: ホツツジミフクレフシ(仮称) 投稿者:湯川淳一

Narita 様:大変興味深いゴールのご投稿、誠に有難うございました。ホツツジミフクレフシは初めてのゴールです。ホツツジミフクレフシ D-0032 にしましょう。植物体上の果実の中で幼虫が越冬するのは、ハリオタマバエの仲間でよく見られます。もし、このゴールの幼虫もハリオタマバエ属ですと、夏寄主が分かっていながら、まだ、冬寄主が不明だったハリオタマバエのどれかの DNA と一致するかも知れません。害虫のダイズサヤタマバエやブドウミタマバエの冬寄主が、青森で発見されるとビッグニュースになります。今後の生活史と DNA 解析が楽しみです。


2015/11/25(Wed) 22:02 No.1980
Re: ホツツジミフクレフシ(仮称) 投稿者:Nabita

湯川先生、ホツツジミフクレフシは新ゴールではないかとのご判定と、ゴール番号の付与誠にありがとうございます。本文に書きましたように、幼虫が小さいので残りの発育は越冬後にするのではないかと予想しています。ホツツジがあるのを覚えていた、別の地点でもゴールを発見できましたので、広く分布し稀ではない可能性もあります。他県でもさがしてくださる方がいらっしゃれば大変ありがたいです。
また、DNAを調べていただけるようで、非常に楽しみです。私としても、未知種よりも、新冬宿主発見の方が研究の進展の役立てていただけそうだと祈念しております。


2015/11/08(Sun) 20:02 No.1954
ミヤマガマズミの冬芽ゴール(何と2タイプあり!) 投稿者:Nabita

前の記事で、南さんがガマズミメフクレフシを紹介していますので、便乗して類似のミヤマガマズミゴールを投稿します。
下北半島で調査していたら、ミヤマガマズミにメフクレフシらしきがありました。南さんの紹介や、湯川先生のご教示のように、ガマズミメフクレフシは「虫えい図鑑」の巻末リストにも掲載されていますし、ミヤマガマズミにあっても、あたりまえかもしれません。


寄主植物:ミヤマガマズミ
撮影年月日:2015年10月17日/青森県東通村
 

2015/11/08(Sun) 20:04 No.1955
Re: ミヤマガマズミの冬芽ゴール(何と2タイプあり!) 投稿者:Nabita

さて、採集して来た膨れた芽を解剖しましたところ、確かにゴールでしたが、内部の状態はガマズミメフクレフシとは全く異なっていました。ガマズミメフクレフシでは重なり合った鱗片の間や、特に芽の中央に数頭の類白色の幼虫がいるのですが、ミヤマガマズミでは、外側の鱗片を剥ぐと、内部の芽の部分の基部3分の1位までは、枝の組織がそのまま延長しているような半木質で硬く、芽の中心には幼虫は見られませんでした。では、何処に幼虫がいたかというと、半木質化した芽の基部の、維管束が通っていそうな、中心と外周の中間位の位置に縦長の幼虫室が数個、それぞれ独立して輪形に配置され、各幼虫室に1頭ずつ黄色幼虫がいました。これは、むしろガマズミエダコブフシの幼虫色彩と、その寄生状態に似ています。当日、見つけられたゴールは2個で、いずれも同じ状況でしたが、ガマズミのものとあまりに異なっているので、さすがの私もすぐに投稿することがはばかられ、再確認の機会を待っていました。
11月7日、平内町で、ミヤマガマズミの芽のゴールが複数個採れました。それらを解剖したところ、東通村のと同様で、やはりガマズミメフクレフシとは外見の類似にかかわらず、異なる形成者・構造のゴールと見なすべきと確信しました。


寄主植物:ミヤマガマズミ
撮影年月日:2015年11月7日/青森県平内町


2015/11/08(Sun) 20:09 No.1956
Re: ミヤマガマズミの冬芽ゴール(何と2タイプあり!) 投稿者:Nabita

11月7日はその後青森市に移動しましたが、青森市でもミヤマガズミの芽のゴールが複数採れました。こちらを解剖したところ、ゴール内部の状況、幼虫の色彩が類白色であることも、ガマズミメフクレフシと同様でした。

寄主植物:ミヤマガマズミ
撮影年月日:2015年11月7日/青森市


2015/11/08(Sun) 20:12 No.1957
Re: ミヤマガマズミの冬芽ゴール(何と2タイプあり!) 投稿者:Nabita

改めて現地で撮影した写真を確認したところ、東通村・平内町の黄色い幼虫のゴールはあまり膨らんでおらず、むしろ長さが伸びている傾向でした。ガマズミ同様の白い幼虫のゴールは、ゴール自体もガマズミのものと似て、よく膨れているようでした。
なお植物の同定、特に青森市産については、果実が大きく、1年枝や葉表面の毛が少ないので、ガマズミと混同はしていないと考えています。


寄主植物:
撮影年月日:年月日/


2015/11/25(Wed) 13:27 No.1977
Re: ミヤマガマズミの冬芽ゴール(何と2タイプあり!) 投稿者:湯川淳一

Narita 様:ゴールの写真や内部の状態、幼虫の体色などの記述を拝見しますと、ミヤマガマズミには、ミヤマガマズミメフクレフシ D-0598b (これは、新寄主記録ですので、番号を付けました)以外に、ガマズミエダコブフシに類似の幼虫が入った冬芽ゴール(何か良さそうなゴール和名の仮称を付けて頂けると有難いです)の、2種類のゴールがあることが理解できました。これも、DNA 解析をやってみます。芽と枝の形成者が同じだと面白いですね。今後のゴールの発育を楽しみにしています。

2015/11/25(Wed) 21:44 No.1979
Re: ミヤマガマズミの冬芽ゴール(何と2タイプあり!) 投稿者:Nabita

湯川先生、いつもお忙しいところ、コメントいただき恐縮です。最初に見つかった方のゴール名は、私も少し考えてみたのですが、しっくりくる名前が思い浮かびません。ミヤマガマズミメフクレエダフシとかミヤマガマズミメフクレズイフシなど考えたのですが、全く意味不明で、叩かれることはあっても叩き台にはならないしょうもなさです。ということで、一般の掲示板読者の方は、コメントが付いていなかった記事を、遡ってまでは見ていなそうですが、どなたかそうした奇特な人がいて、良い案があればお聞かせいただければと思います。
(以下に書いていた部分は写真を再確認しましたら間違っていましたので、削除しました。申し訳ありません。)


2015/11/25(Wed) 22:59 No.1981
Re: ミヤマガマズミの冬芽ゴール(何と2タイプあり!) 投稿者:南 常雄

市田さん、ミヤマガマズミメエダフシまたはミヤマガマズミメエダフクレフシはいかがですか。

2015/11/26(Thu) 20:13 No.1982
Re: ミヤマガマズミの冬芽ゴール(何と2タイプあり!) 投稿者:Nabita

南さん、早速にゴール名のご提案ありがとうございます。ご提示いただいたものも悪くありませんが、芽が付いている枝の部分のゴールのような印象を受けます。外見が似ているものに仕分け可能な名前を考えるのはしんどいです。

2015/11/01(Sun) 22:10 No.1946
ガマズミメフクレフシ D-0598 投稿者:南 常雄

ガマズミの当年枝に形成された越冬芽が芽吹いて、卵形に膨らんだゴールで高さ6〜9mm、直径4〜6mm。7〜10枚の鱗状片の中央部に幼虫室があり、白色幼虫が複数入っています。3齢幼虫は体長1.8〜2.2mm。胸骨は淡褐色で2角状、細いY字形で基部は細くなっています。16個採集したゴールから40匹の幼虫が脱出し、現在も続いています。1ゴールあたり数匹の幼虫が入っていると思われます。幼虫はジャンプせず、ゴールから脱出した幼虫は、飼育用の培養土に良く潜ります。

2015.10.17 北海道函館市


寄主植物:ガマズミ
撮影年月日:2015年10月17日/北海道函館市
 

2015/11/07(Sat) 18:25 No.1950
Re: ガマズミメフクレフシ D-0598 投稿者:湯川淳一

南 常雄 様:ご賢察の通り、このゴールは、1979年に薄葉先生が千葉県清澄や東京の高尾山で発見されたガマズミメフシと同じです。標本をお送り頂き有難うございました。幼虫は二山型の胸骨を持っていますが、属の同定はできていません。DNA 解析に回します。来年、うまく成虫が羽化しますことを祈っております。

2015/11/07(Sat) 22:51 No.1953
Re: ガマズミメフクレフシ D-0598 投稿者:南 常雄

湯川先生、コメントならびにご教示を、ありがとうございます。
今日までに85匹の幼虫が脱出し、飼育容器内で死んでカビが発生するものもいないので、羽化が期待できます。また寄生蜂が3匹、羽化しています。

そろそろ、飼育中の幼虫やゴールを、越冬のために土に埋めます。発泡スチロールの中に飼育容器を入れて、蓋が地面と同じ位の高さにし、容器内の温度が地表と同じくらいになるようにします。


2015/10/29(Thu) 16:59 No.1942
ハマオトコヨモギハヒメエボシフシ 投稿者:南 常雄

2015/08/30 No.1751 に投稿しましたゴールですが、羽化時期の写真だったので、あらためてゴールの形状が分かりやすい写真を投稿します。9月中旬以降に見られるゴールは、8月中旬に成熟したゴールの次世代ゴールで羽化が行われず、ゴール内で幼虫越冬します。遅くに形成されるものは9月下旬に未成熟なゴールが見られ、採集して飼育によって成熟させたものを解剖したところ、幼虫は黄色で体長1.2〜1.5mm、胸骨は確認できませんでした。更に確認が必要と思われますが、ゴールを羽化用に残したいので、それ以上の解剖はしませんでした。

寄主植物:ハマオトコヨモギ
撮影年月日:2015年9月11日/北海道北見市
 

2015/11/06(Fri) 22:28 No.1947
Re: ハマオトコヨモギハヒメエボシフシ 投稿者:Nabita

南さん、ハマオトコヨモギハヒメエボシフシの投稿ありがとうございます。これは、私がNo.1669-1970で投稿したオトコヨモギの葉のゴールと同じものかもしれませんね。私の投稿ではゴールが葉表にあるので、ハヒメエボシフシよりキクハイボフシに近いものかと思っていたのですが、確かにハヒメエボシフシが葉表に出来たものとしても違和感ありません。やはり成虫かDNAの比較が必要そうですので、来年の課題にします。

2015/11/06(Fri) 23:34 No.1948
Re: ハマオトコヨモギハヒメエボシフシ 投稿者:南 常雄

Nabitaさん、コメントをありがとうございます。
オトコヨモギのゴールと同じようですね。形成者は同じか近縁ではないかと思われます。北海道ではハマオトコヨモギとオトコヨモギの分布は大別されるようなので、寄主の分布は今後の課題とします。
今般、採集したハマオトコヨモギハヒメエボシフシには、3齢幼虫が入っているとので、幼虫の標本を少し採っておこうと思います。少量ですが、飼育にもまわすことができます。


2015/11/07(Sat) 18:47 No.1951
Re: ハマオトコヨモギハヒメエボシフシ 投稿者:湯川淳一

南 常雄 様:このゴールの名前は、仮称になっていましたが、ご投稿の写真ではっきりしましたので、D-1140c ハマオトコヨモギハヒメエボシフシにしましょう。ただし、ヨモギ D-1140a、オオヨモギ D-1140b、オトコヨモギ(番号保留)にも、ハヒメエボシフシがありますので、これらの DNA 解析の結果で、修正もあるかもしれません。これも、来年の羽化を楽しみにしております。

2015/11/07(Sat) 21:45 No.1952
Re: ハマオトコヨモギハヒメエボシフシ 投稿者:南 常雄

湯川先生、ご教示ありがとうございます。
さっそく、リストのゴール名から「仮称」をはずさせていただきます。
ハマオトコヨモギハヒメエボシフシから、DNA用に幼虫を取りだそうと解剖するのですが、失敗して幼虫を取り出せません。


2015/10/26(Mon) 20:54 No.1930
フッキソウ冬芽のゴール(葉・雌花・雄花) 投稿者:Nabita

管理人さんの「北海道の虫えい図鑑」にフッキソウツボミフクレフシという、秋に形成され、翌春に開花するはずの雄花がゴール化し、秋のうちに咲いてしまうというのが掲載されます。フッキソウは有る処にはまとまってあるのですが、なかなか秋に探しに行く機会がありませんでした。そうしているうちに、今年も晩秋になってきましたが、別の場所で10月11日に群落を見つけました。いくつか、花穂や芽のようなものを採ってきて、検鏡したところ、雌花らしきものの鱗片の隙間にタマバエの幼虫がいました。
そこで寄生部位等を再確認するため、改めて翌週18日再調査することにしました。フッキソウの株を見ていくと、葉の頂芽のようなものが大きくなっている茎があります。


寄主植物:フッキソウ
撮影年月日:2015年10月18日/青森県平川市(旧平賀町)
 

2015/10/26(Mon) 20:55 No.1931
Re: フッキソウ冬芽のゴール(葉・雌花・雄花) 投稿者:Nabita

この葉芽らしきものを解剖したところ、鱗片の間にタマバエの幼虫がいました。

寄主植物:
撮影年月日:年月日/


2015/10/26(Mon) 20:57 No.1932
Re: フッキソウ冬芽のゴール(葉・雌花・雄花) 投稿者:Nabita

花茎が伸びたものでは、上部にある雄花の蕾が、下位のものより明らかに大きくなっていて、先端部では鱗片の間が開いているように見えます。この花茎を解剖したところ、茎頂の雄花は既に幼虫が脱出した後のゴールと考えられました。

寄主植物:
撮影年月日:年月日/


2015/10/26(Mon) 20:58 No.1933
Re: フッキソウ冬芽のゴール(葉・雌花・雄花) 投稿者:Nabita

また、花茎の基部には雌花のようなものがあり、柱頭らしきものがむき出しになっています。この雌花もゴール化によって、開花したような状態に肥大したものと考えられましたが、1週間前の観察同様、幼虫がいたのは本来春まで雌花を保護するためだろうと考えられるものの、ゴール化した状態では雌花の下部にくっついているだけの鱗片の隙間でした。
雄花の中にいる幼虫は確認できていませんが、幼虫の色彩は葉芽、雌花のものと、管理人さんの図鑑での記述とも共通で、全て同じ種なのではないかと思われます。
なお、左側に写っている橙黄色の幼虫は捕食性のタマバエと考えられます。


寄主植物:
撮影年月日:年月日/


2015/10/26(Mon) 23:24 No.1934
Re: フッキソウ冬芽のゴール(葉・雌花・雄花) 投稿者:南 常雄

Nabita様、ご投稿ありがとうございます。
こちらでは9月中旬に見られますが、1月間ほど遅く出現するようですね。フッキソウは林縁の日陰で群落を見かけますが、環境の変化で衰退してしまうことが多いようです。来シーズンから、あらためて観察を続けようと思います。


2015/10/30(Fri) 21:31 No.1943
Re: フッキソウ冬芽のゴール(葉・雌花・雄花) 投稿者:湯川淳一

Narita 様:反応が遅くなって申し訳けございません。ツゲ科のフッキソウのゴールは、私は初めてです。北海道にはあるのですね。何か良い虫えい和名がありましたら、ご提案ください。番号をつけます。
ちなみに、ツゲ科のツゲには、Monarthropalpus buxi というタマバエがヨーロッパにいて、葉にマサキタマバエのようなハフクレフシを形成します。垣根に使うツゲの木とともに、北アメリカに侵入しました。同じ旧北区ですから、日本にもこのタマバエがいないかと思って、捜しているのですが、見つかりません。鹿児島県では、女の子が生まれると庭にツゲを植える習慣がありましたので、鹿児島時代には随分捜しました。福岡には、ツゲの天然林があるのですが、ゴールは見つかっていません。韓国で見たことがあるという噂があるのですが、確認できていません。話が脱線しましたが、ご参考までに。


2015/10/30(Fri) 23:57 No.1944
Re: フッキソウ冬芽のゴール(葉・雌花・雄花) 投稿者:南 常雄

湯川先生、ご教示ありがとうございます。
本ゴールは、北海道で発見した際に「C-3816 フッキソウツボミフクレフシ」をたまわり「タマバエ分布表」に掲載していただいたものと同様のゴールだと思います。


2015/10/31(Sat) 07:29 No.1945
Re: フッキソウ冬芽のゴール(葉・雌花・雄花) 投稿者:Nabita

湯川先生・南さん、ご教示・コメントありがとうございました。今週末は所用で調査できませんので、27日にもちょっと見てきたのですが、ゴールの残骸と思われるものが少しあっただけで、多くは脱落しているようでした。雄花の在虫ゴールの確認は来年の課題となりましたが、正常と思われる蕾穂の観察・撮影ができました。蕾穂下部にある正常な雌花蕾は、雄花のものより細長く、当然のことでしょうが、ゴールのように柱頭が裸出していたりはしていませんし、子房部も全く肥大していませんでした。

2015/11/07(Sat) 18:04 No.1949
Re: フッキソウ冬芽のゴール(葉・雌花・雄花) 投稿者:湯川淳一

南 常雄 様, Nabita 様:ご教示、有難うございました。私のリストに、寄主植物のところに、ツゲ科のツゲと誤って記入していましたので、検索でフッキソウが出てきませんでした。大変失礼いたしました。リストを修正しておきました。



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